先週の振り返り५
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◆ 先週の株式&為替相場(前週末比)
日経平均:27,003円(+156円)/
ドル円:130.72円/
NY株式:32,899.37㌦(-78㌦)
◆日経平均株価はGWを挟んで月曜と金曜のみ取引、小幅の上昇となりました。米国にて利上げや 金融引き締めが発表され不安定な環境でしたが、円安や主要企業の決算発表が好調だった事が支えとなりました。
今週も引き続きソニー、トヨタ、ソフトバンクなどの決算発表が注目されます。
⇒5月のFOMC(米国金融政策を決める会議)では0.5%の利上げ(株式市場にとって悪材料) が決定されましたが、事前に想定していた通りとなり波乱要因にはなりませんでした。
ただ 6月以降も0.5%の利上げを継続する姿勢を示しており、不安定な値動きが続きそうです。
(資金の流れ)
グロース株 ⇒ 好決算株
円 ⇒ 米ドル
注目トピックス
◆歴史的円安の行方とは!? …米国利上げはなお道半ば
5月のFOMCにおいてFRB(日本で言う日銀)は0.5%の大幅な利上げと保有資産の圧縮(量的引き締め) の2つの金融引き締めを決定しました。
金融市場への影響と今後の見通しについてまとめました。 ↓↓↓
【今後も利上げの見通し…】
0.5%幅の大幅利上げは2000年5月以来実に22年ぶりとなりますが、今回の2つの金融引き締め決定は事前の予想通りであり、警戒されていた0.75%幅での利上げの可能性についてはパウエル議長が否定的な見方を示したことは株式市場にプラスとなりました。
FOMC内では経済に中立な政策金利の水準(中立金利)を
2.25%~2.5%
(現在は0.75%~1%)と見ており、
今年年末までにその水準まで政策金利を引き上げる事 を目指しているようです。
既に6月7月0.5%幅ずつ利上げする事は金融市場に織り込み済みとなっています。
【歴史的円安の可能性…】
今後FRBが急速な利上げ姿勢を修正するには、米国市場の動揺が深まり米国景気に明確な減速の兆候が見られる(=インフレ率が下落に転じる)事が必要ですが現状ではまだまだそこまで至っていません。
今後も インフレ圧力が継続する場合には0.75%幅の利上げを実施する可能性も残っており、その際は日米金利差 拡大から円が対ドルで歴史的安値を更新する可能性も出てきます。
証券会社のレポートでは夏から秋にかけ ての円安進行の目途を1㌦=140円~145円とするものも出てきており、注視が必要です
⸜︎⸝今週の話題⸜︎⸝
◆「制限なし」の大型連休もインバウドは実質ゼロが続く …
【解説】
3年ぶりに緊急事態宣言などの行動制限がないGWとなり、観光需要回復が鮮明となりました
前年比の予約数ではJAL2倍、ANA1.5倍、JR東海3倍と旅行や帰省した人が多く、レジャー関連銘柄の株価も上昇しています。
【ポイント】
一方でコロナ前との一番の違いは訪日外国人の数で、インバウンド需要は実質0が続いています。
現在日本で は1日の入国者数を1万人(日本人含む)に制限、しかもビジネス目的に限られ観光客は対象外となっています。
【今後の影響】
岸田首相は5日、英国での講演で空港などでの水際対策を6月に緩和すると表明しました。
円安も追い風となり訪日外国人の数が以前の状態に戻れば、観光・レジャーなどインバウンド関連に本格的に活気が戻りそうです。